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2008-08-19 00:24 | カテゴリ:ブライス童話 1
cus03_ak.jpg


苦悩

悪魔ちゃんとくまちゃんは 何時間も遊んでいた
悪魔ちゃんは生まれて初めて 心から楽のしむ事が出来た
最初は本当に友達になってくれたのか 少し疑問を持っていたが
一緒に遊ぶに連れ だんだん くまちゃんを好きになった
楽しかった・・・
楽しくてしかたなかった・・・
時間が経つのも忘れて ただひたすら遊んだ

だが・・
楽しい時間は あっと言う間に過ぎて行く・・・

突然 くまちゃんは 何かを思い出したように立ち止まると
悪魔ちゃんの顔を見て 「もう 帰らなきゃ」と言う
悪魔ちゃんは どうしてなのか分からず
「帰るって 何処に?」と聞く
「私は家に帰るから 又 今度遊びましょう」と くまちゃんは答えた
交代の天使が来ると、困るのでそう言っただけなのだが
悪魔ちゃんにとって 又今度が来るとは思えず
「じゃ あたしも行く」と言って くまちゃんを困らせた
まさか 天界に連れて行くわけにもいかず
くまちゃんは 悪魔ちゃんを色々説得してみたが
どう言っても 悪魔ちゃんには分かってもらえなかった
最後には「あんた あたしと友達になりたいって言ったじやない!!」と
怒り出すしまつである

くまちゃんはほとほと困ってしまった
そして 時間だけがどんどん過ぎて行ってしまう
このままでは 交代の天使が来て悪魔ちゃんを見つけるだろう
くまちゃんは悪魔ちゃんが 悪魔だとうすうす感ずいていたが
友達を欲しがる 悪魔がいると言う話は 今まで聞いた事が無かったので
それを無視して 友達になってしまった
くまちゃんは とりあえずこの場を乗り切ろうと思い
「今日は帰らないといけないし 又 明日会いましょう」と言ってみた
「明日 又 絶対に会う?」と悪魔ちゃんは聞き返し
「絶対だからねっ!!」と念を押して やっとの事で納得してくれた。
くまちゃんは悪魔ちゃんを 洞穴の外まで連れて行き
「じゃ 又明日 ここで待ってるからねっ」と言って 悪魔ちゃんを見送った

その日から 2人は誰にも内緒でこの洞穴とその周辺を
遊び場所に決めて 毎日数時間会っていたのである




長いのでたたみます。


拍手ありがとうございます。

今日 くまちゃんは天使長に呼ばれてしまった
大体何の事だか想像はつく
最近くまちゃんは 毎日洞穴の監視を交代していた
そのことが天使長の耳に入ってしまったのだ
きっと その事について問いただされるに違いない
くまちゃんは 重い足取りで天使長のいる場所に向かった
""悪魔ちゃんは 悪い子じゃないのに・・・""
""わかってもらえるかなぁ""
「ハァ~~」くまちゃんは一つため息をついた

すると突然背後から「何か気が重い事でもありますか?」と声がした
くまちゃんがビックリして振り向くと そこに天使長が立っていた
「あのぉ~ お呼びですか?」とくまちゃんが答えると
天使長はにこにこ笑いながら「こっちに来なさい」とくまちゃんを促し歩いて行く
少し歩くと 宮廷の中庭に出た
そこは一面白い壁に囲まれた 公園のような場所で ドームになっている
天井は薄いガラスのようなもので覆われていて
木が生い茂り 木漏れ日がきらきらと輝いている
所々に白い柱のようなものが立っていて
地面には草や花が咲き乱れ 蝶に似た羽のある生き物達が舞っている
木々の間に池のような場所があり そこでは小さな生き物達が水を飲んでいた
いつもはここに来ると その景色に見とれてしまう くまちゃんだったが
このときは 天使長に何を言われるのかが気がかりで 景色どころではなかった

天子長は振り向くと にこにこ笑い
「最近楽しい事でもありましたか?」と聞いてきた
くまちゃんは小さな声で「はい」と答えた
すると天子長は「それは 悪魔の子の事ですね」と言った
くまちゃんは驚きを隠せなかった
「知っていたのですか」とくまちゃんが聞くと 「なんとなく」と天子長は答えた
皆はよく 天使長には人の心の中が見えるのだと噂をしているが
くまちゃんは 本当にそうなのだと この時思った
「すみません」くまちゃんが謝ると 「なにか悪い事でもしましたか?」
と天使長に言われ 「いえ」と小さく答えた
くまちゃんがうつむいたまま黙っていると
「それで あなたはどうしたいのですか?」と天使長が静かに聞いて来た
くまちゃんは思い切って「悪魔ちゃんをここに連れて来たいのです」と言ってみた
天子長は少し困った顔をして「それは出来ません」と答えた
「どうしてですか あの子は悪い子じゃありません」と くまちゃんはむきになったが
「それでも 出来ないのです」と 天子長は悲しい顔をして
「あの子には大量のエナジーが必要だから ここでは生きられないのですよ」と言った

天界の生き物達は その場所にあるエナジーだけで生きている
たまに植物の実なども食べるが 木や花が発する気のようなエナジーが主食なのだ
天使達はごく微量なエナジーでも生きていけるが
生態からエナジーを吸い取る悪魔は 天界でも生き物を殺さなければ生きていけない
そう言って 天使長はくまちゃんを優しくさとした
そして くまちゃんが今している事は とても危険な事だと言った
なぜなら 悪魔にとって天使はとても貴重な  なのである
天使を食べると 何故か悪魔は力を増すと言われている
そのため くまちゃんが悪魔に狙われる危険があるのだ

天使長の話を聞くにつれ くまちゃんは泣きたくなって来た
悪魔ちゃんの顔を思い出すと 胸が痛んだ
""あの子は私を 絶対に食べたりしない・・・""
くまちゃんには確信があった
いじっぱりでいたずら好き わがままだけど寂しがりやの甘えん坊
最近は自分より先に待ち合わせ場所で待っている
くまちゃんが行くとほっとした顔をして「なにして遊ぶ?」と嬉しそうに笑う
別れる時は寂しそうに 何度も何度も振り返る
その顔は きっと泣いているのだろう いつもくしゃくしゃになっていた
くまちゃんはそんな悪魔ちゃんが大好きだった
一人ぼっちにするのが 可哀想でしかたなかった
天界に連れて帰れない事が 悲しかった
ずっと一緒にいたかった・・・
それなのに・・・
このまま 遊ぶ事も出来なくなるなんて・・・

くまちゃんはとうとう 泣き出してしまった

天使長には くまちゃんの気持ちが痛いほどに伝わってきた
くまちゃんの体から 悲しみのオーラーが立ちのぼり 息もつまるほどだ
天使長は暫く考え 悩んだ末に1日にほんの1時間なら
遊ぶ時間を作ってあげましょうと言った
それは 天使長がくまちゃんを守れるぎりぎりの時間だった
それ以上は 天使長の守りの魔法も効かなくなり危険なのだ

たった1時間・・・
それでもくまちゃんは 会えないよりはましだと考え
天使長の提案にしぶしぶ同意した

くまちゃんは天使長と別れた後で 悪魔ちゃんにどう言おうか悩んだ
""納得なんて してくれないわよねぇ""
くまちゃんは「はぁ~~」と一つため息をつき
天使長のおすみつきで 悪魔ちゃんに会えると思うと 嬉しくなって
スキップしながら 悪魔ちゃんの待つ洞穴に向かったのである

悪魔ちゃんはいつものように 洞穴でくまちゃんを待っていた
""今日はなにして 遊ぼうか"" そればかりを考えて うきうきしていた
そこにくまちゃんが嬉しそうに スキップしながらやって来た
悪魔ちゃんはそれを見て 楽しくなって笑ってしまった
「今日は 何して遊ぶ」悪魔ちゃんがいつものように聞くと
「その前に お話があるんだけど・・・」とくまちゃんが答えた
悪魔ちゃんは 「うん いいよ」と首を傾げた
くまちゃんは 今日天使長と話した事をかいつまんで話して聞かせた
すると 悪魔ちゃんはみるみるうちに顔が変わり
「あんた 天使だったの?!」と一言叫ぶと 走って何処かへ行ってしまった
くまちゃんは急な出来事で 何がなんだか分からず
ずっとそこで待っていた
だが・・・
その日 悪魔ちゃんが洞穴に再び現れる事はなかった

悪魔ちゃんは頭が混乱していた
""天使って・・・""
どうして良いのか分からず くまちゃんの前から逃げてしまった
「なんで 天使なのよぉ!」と叫ぶと 座り込んで考えてみる
納得できない・・・
1時間と言う 時間の短さにも納得出来ないのだが・・・
それより くまちゃんが天使なのがショックだった
「悪魔だと思ってたのに・・・」小さな声でつぶやいてみる

悪魔ちゃんは 今まで出会った悪魔達から 天使は馬鹿だと聞かされてきた
そして自分が馬鹿な天使に似ているとも言われた
馬鹿じゃないし天使じゃないのに 馬鹿にされるのが嫌だった
それに 天使と悪魔は正反対で 敵対している事も知っている
悪魔ちゃんは天使が大嫌いだった
「天使なんて 嫌い 馬鹿だもん・・・」 また つぶやいてみる
つぶやいたとたん 涙がこぼれた
初めて出来たお友達・・・
もう 諦めていたのに・・・
お友達になりたいと言ってくれた くまちゃん・・・
そう思うと こらえきれずに声をあげて泣き出してしまう
泣きながら悪魔ちゃんは いつしか眠りについていた

翌日になって 悪魔ちゃんは食事も取らずに考えていた
心はもう 決まっている
くまちゃんとは 絶対に決別できない
自分にとって初めてのお友達だし
傷を治し手当てをしてくれた やさしい天使・・・
相手が天使だと言う事に  いまいちひっかかりを覚える悪魔ちゃんだが
くまちゃんと一緒にいたいと思う 気持ちの方が強かった
それより 1時間しか会えない事 くまちゃんが他の悪魔に狙われる事
そのことが 今はなにより気がかりだった
""もし あいつみたいな悪魔が来たら・・・ 自分ではとても守りきれない・・・"
そう思うと洞穴に行く気になれず ずっと1人で悩んでいた
なぜなら 自分の匂いが他の悪魔を引き寄せる事があるからだ
それは 経験済みの事なので 間違ようがなかった
力の強い悪魔ほど おいしそうな良い匂いがする
弱い悪魔はこの匂いで逃げて行くが 自分と同じかそれ以上の悪魔が来るだろう
そうなると くまちゃんが危険に巻き込まれてしまう
あれこれ考えても まるで解決の糸口は見つからなかった
""やっぱり 今日は洞穴に行くの辞めよう!!""
悪魔ちゃんはそう思うと 突然立ち上がり 自分の餌を狩りに出かけた

昨日からくまちゃんは打ちひしがれ 食事も採れずに寝込んでいる
洞穴で待機している天使に 悪魔ちゃんが来たら呼んでくれるように頼んではいるが
いまだ 連絡は来ない
""もう 会えないのかなぁぁ""そう思うと また 涙がこぼれてきた
ときどき 天使長が心配して見に来てくれるが
くまちゃんの憔悴しきった様子に 言葉もかけられず出ていく
くまちゃんがこんなに好きになる悪魔とはいったい・・・
天使長は悪魔ちゃんに会ってみたいと思い始めていた

その頃 悪魔ちゃんは くまちゃんの事をすっかり忘れて 餌を捕るのに没頭していた
もともと 我慢するのが苦手な悪魔ちゃんは 明日は洞穴に行くと決めていたのである

悪魔ちゃんは悩むのも 考え事をするのも とっても短かいのであった


戦い!

あくる日 悪魔ちゃんは洞穴に行ってみた
そこには くまちゃんとは違う白い羽根の生き物がいた
悪魔ちゃんは 少し警戒したが
""くまちゃんと同じ白い羽根・・・"" ""天使かもしれない・・・""
そう思うと 声をかけてみることにした
「あんた そこで何してるの? ここはあたしの縄張りだよ!!」
声を掛けるというより 喧嘩を売っているようだ・・・
その天使は 突然の悪魔の登場に びっくりして身構えたが
その風貌から くまちゃんが探している悪魔だと気づき
悪魔ちゃんに 少しここで待つように言い 走って何処かへ行ってしまった
それから少しすると くまちゃんが走って来た そしていきなり悪魔ちゃんに飛びついた
悪魔ちゃんはすこし面食らったが くまちゃんの嬉しそうな顔をみて つい笑ってしまった

それから毎日 1時間 2人はこの洞穴で いつも楽しく遊んでいた
あの日 あいつに出会うまで・・・

その男は あの時の子供を捜していた・・・
あの日 この近くで見失った 生まれたばかりの悪魔の子・・・
自分のプライドを傷つけたにもかかわらず まんまと逃げおおせた
そのことが その男を余計に怒らせていた
""必ず この近くにいる""
かすかに残る その子の気配・・・
""あの子を生かしてはおけない""
なぜなら・・・
その子供は生まれながらに 最強の悪魔になる素質をもっていた
そして その成長は男にとって脅威以外の何者でもない
""今のうちに殺してしまわねば""
そう思い その子の気配を いつまでも追い続けていた

その日 くまちゃんは 悪魔ちゃんを探していた
さっきまで一緒に遊んでいたのに・・・
悪魔ちゃんはいきなり立ち上がると 突然走り出し いなくなってしまった
何事か分からず すぐに悪魔ちゃんを追いかけたのだが 見失ってしまった
もう 自分は帰る時間だ これ以上は危険すぎて居られない
くまちゃんは仕方なく 洞穴へ向かって とぼとぼと歩き出した
その時 小さな雨が一粒 くまちゃんの顔にかかった
くまちゃんは 空を見上げた 見上げたとたん雨が降り出し
くまちゃんは 急いで岩陰へと非難した
だが・・・
雨はさらに強さを増し くまちゃんの足元に水がたまり その水かさが増して行く 
そして 最後には動けなくなってしまった
この 尋常でない雨の降り方に くまちゃんは不安と恐怖を感じていた

""雨が・・・""
悪魔ちゃんは洞穴の近くに雨が降るのを呆然と見ていた
くまちゃんと遊んでいた時 突然あいつの気配を感じた
悪魔ちゃんは 咄嗟に自分がおとりになる事を思いつき ここまで全力で走って来たのだ
でも その方法が間違っていたのか
雨は今 くまちゃんを置いて来た場所で降っている
悪魔ちゃんはきびすを返すと 洞穴に向かって走り出した
""今 行くから 待ってて"" 心の中で叫びながら 全速力で走った
走って・走って 息が切れても走り続けた

そして その場所に着いたとき あの男がくまちゃんを抱えて立っていた

悪魔ちゃんは恐る恐るくまちゃんを見た
くまちゃんはまだ生きている だが 硬直しているようだ微動だにしない
悪魔ちゃんは少しほっとした
「何しに来た?」 その男は面白そうに笑いながら聞いてきた
ハァ・ハァ・・・ 悪魔ちゃんは息が切れて 答えられない
「まさか 助けに来たのか?」 男はあざけるように笑った
「だったら 何?!」 悪魔ちゃんは言い返し いきなり男に飛びついた
だが かるくかわされ 悪魔ちゃんは転んでしまう
転んだ所に 稲妻が降る
悪魔ちゃんは咄嗟に避けたが 避けきれず足を切ってしまった
足を押さえ うずくまる悪魔ちゃんに 今度は立て続けに稲妻が降って来た
悪魔ちゃんは転んでそれを避けたが 爆風で飛ばされてしまった
まったくもって 相手にならない・・・
それでも 悪魔ちゃんは諦めなかった
全身のバネを使い 男の上まで飛び上がると 尻尾で相手を攻撃した
何度も何度も相手を突いた だが 全てかわされ弾き飛ばされてしまう
""悔しい・・・""
悔しいと思う気持ちはあるが 男を怖いとは思わなかった
ただ・・・
くまちゃんを助けたかった

悪魔ちゃんは戦った 自分の持てる力の全てで戦い続けた
戦いが長引いても 男は顔色1つ変えてはいない
むしろ それを楽しんでいる
それに比べて 悪魔ちゃんは全身傷だらけで立っているのも辛そうだ

もう 長くは持たない・・・

くまちゃんはそれをずっ見ていた 口も訊けず体も動かせなかったが
目はずっと悪魔ちゃんを追っていた
""誰か 悪魔ちゃんを 助けて"" 心の中で何度も叫んだ ""だれかぁぁ""

その時 天使長はくまちゃんの帰りを待っていた そろそろ守りの魔法が切れる頃だ
帰って来たら 今日はどんな風に遊んだのか聞こうと思っている
最近くまちゃんが帰って来ると 悪魔ちゃんの話を聞くのが日課になっていた
くまちゃんのする悪魔ちゃんの話はとても面白く そして楽しかった
その話が楽しみで くまちゃんが帰ってくるのを待っていたのだ
その時 ふと くまちゃんの声が聞こえたような気がした
天使長は胸騒ぎを覚え 洞穴へと向かった
待機中の天使に くまちゃんが帰ったかどうか聞いてみる
まだ 帰っていない・・・
天使長は急いで洞穴の外に向かった
雨が降り稲光が光っている・・・
天使長は 黒く不気味な雨雲に向かい 白く大きな翼を広げて羽ばたいて行った

""もう だめかも知れない・・・ ごめんね くまちゃん""
悪魔ちゃんの体は 立っているのが不思議なほど傷ついていた
負けず嫌いの悪魔ちゃんは 気力だけで立っている
最初から勝てる相手では無かったが・・・
それを認めるのが嫌で 一生懸命踏ん張っている
この気力も いつまでもつか分からない
もう 目もかすみ相手の動きを捉えることさえ出来ない
この次 攻撃されれば避けることは難しいだろう
ただ・・・
相手はこの状況を楽しみたいのか 静かに笑って悪魔ちゃんを見ていた
""あと少しで 天使と悪魔の両方が手に入る 焦る事は無い""
男は腕の中の獲物を見て くすりと笑った
思わぬ収穫だった まさか あの悪魔の子供と天使が一緒にいようとは・・・
まだ何かの力が働き くまちゃんを食べる事は出来なかったが
その力も徐々に弱まって来ている
""あと少し・・・"" 男はどちらを先に餌食にするか考えながら嬉しそうに笑った
その時 腕の中の獲物がするりと空へ浮き上がった
男は慌てて 掴もうとするが掴みきれず手放してしまった
""何が?"" 男はくまちゃんが飛んで行く方向に顔を向けた
そこには 美しく銀色に輝くオーラーをまとった大天使が こちらへ向かい飛んで来ていた
男は短く舌打ちすると 悪魔ちゃんへ向かい手を伸ばした
悪魔ちゃんはどうする事も出来ず 男の腕に捕らわれてしまった

今 悪魔ちゃんは 力無く男の腕の中にいた
それでも くまちゃんが助けられた事を知っていて心の中は穏やかだった
""よかったぁ・・・"" 悪魔ちゃんはそう思うと 最後の気力を振り絞り男の耳に噛み付いた
男は突然の事に驚き 悪魔ちゃんを弾き飛ばすが耳を少し喰いちぎられた
悪魔ちゃんは男の渾身の力で 弾き飛ばされ地面に力なく倒れた
そこに男の稲妻が降りかかる 悪魔ちゃんは声も無く弾かれ地面に落ちた
するとそこへ 自由になったくまちゃんが走り寄り 悪魔ちゃんにしがみついた
その時 また 稲妻が光り2人を襲う
だが・・・
その稲妻は 天使長の守りで2人には届かず 上空で燃え消えていった

男は呆然と自分の胸を見ていた
いや・・・
胸から飛び出す銀色の角を見ていた
その角は男を刺し貫くと 少しずつ薄くなり消えて行った
天使長は2人を守ると同時に その手からユニコーンを生み出し男を攻撃したのである
男は口から血を流し ひざを折って両手を付くと 
天使長を睨みながら 「又 会いましょう・・・」 と言い残し消えてしまった

そして天使長は 悪魔ちゃんの倒れている方向に静かに歩いて行った



そして・・・

そこは 天使の住まう宮殿の1室
きらきら輝く日差しを受け 悪魔ちゃんがベットに横たわっていた
その傍らに天使長がいて 悪魔ちゃんの顔をずっと見ている
天使長にとって 悪魔ちゃんの存在は受け入れがたい物だった
昔から 時折天使のような心を持つ悪魔が生まれると言う話は聞いていた
だが 長い年月生きていて そんな悪魔に一度も会った事が無く
その話を信じたことも一度も無い
むしろ そんな悪魔の存在じたいを否定し続けて来たのだ
天使長にとって 悪魔を受け入れる事は 自分を裏切ったあの人と同じ事をすることになる
その人は 昔 自分と共に悪魔と戦い 前天使長であった
悪魔を愛し 今はその悪魔と共にこの世界を守っている
その顔を思い出すと いまでも心が痛んだ
残酷な悪魔を愛してしまうなんて・・・ 天使にとって絶対にあってはならない事だった
しかもそれが 天使長であるはずの大天使ならばなおさらだろう
だから許せなかった 裏切られたと傷つき会いに行くことさえ拒んでしまった
でも・・・
今 自分の前にいる 悪魔はいったいどうだろう・・・
天使を助けようとして 傷ついてしまった 小さな悪魔の子供
その寝顔はまだあどけなく ひ弱に思えた

天使長は少し首を振ると 自分の思いを断ち切った
そして これからこの子をどうするべきかを考えた
魔界には戻せない・・・
天使の心を持つ悪魔は その性質ゆえ他の悪魔につけ込まれ短命に終わる
だから 今まで会ったと言う話は聞いたことが無く 自分も会った経験が無かった
それに あの悪魔がこのまま放って置くわけも無く 又狙われるに違いない
かと言って 天界に置いておくことも出来ない
ここのエナジーだけでは生きて行けない悪魔なのだ 生き物を殺すしかない
それは 天界の掟に反する事だ 認めるわけにはいかなかった

天使長は悩んだ 悩んで ふと 思いついた

あるいは 人間ならば・・・
天使長はこの世界では伝説の生き物とされている人間に思いを馳せた
だが それは伝説などではなく その生き物が暮らす世界が本当にある事を知っていた 
人界ならば天界より世界のエナジーも強く 獲物を捕らなくても生きていける
人間が与える食べ物でも 何とか生活出来るだろう
それに 人間ならば悪魔ちゃんと良い友達になれるのではないか?
そう思うと 急いで部屋を出た 
天使長はくまちゃんの所へ向い その話をした
くまちゃんは話を聞くと 自分も一緒に行きたいと言った
天使長は少し悩み 困ったような顔をしたが
そんなに一緒に居たいのなら 一緒に行かせてあげましょうと言って笑った


そして・・・
今・・・

天使長から皆さんへ
この子達を引き取ってもらえる 人間のお友達を探しています。
一緒に暮らし 可愛がっていただける事を願っています。


きっと もうすぐ 人間のお友達が出来るだろう・・・
ずっと2人が一緒で 幸せでありますように。。。

end






終わりました。。。ふぅぅ~~ とぉ~~っても長かったです。(T∇T)
大変ですたぁぁ~~。。。
あと よろしければその後を書きたいと思います・・・(^^ゞ
では オークションが終わるまで 暫くお待ちください。

って
天使長は私かい?! くぅぅ~~
皆さんのご想像のままに・・・はははっ



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