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2008-08-14 12:53 | カテゴリ:ブライス童話 1
cus03_03.jpg


出会い

ハァ・ハァ・・・
薄暗い魔界の大地に雨が降る
ハァ・ハァ・・・ バシャバシャ
あたりは雨の音のみで 静まり返っている
その静寂を破り 悪魔ちゃんの 走る足音と荒い息遣いだけが響いていた
""あいつ・・・""
悪魔ちゃんは さっきまで戦っていた相手の顔を思い出し
少し身震いした
魔界では めったに降る事が無い この雨も
きっと その相手が降らせているのであろう
悪魔ちゃんは その雨から逃げるようにただひたすら走っていた



めちやくちゃ長いのでたたんでいます。(^^ゞ


沢山の拍手ありがとうございます。

ほんの少し前 悪魔ちゃんは一人の悪魔に出会った
多分 悪魔ちゃんの匂いに惹かれ ついて来たのであろう
悪魔ちゃんも 相手の匂いに気づいてはいたが・・・
楽しかったので そのまま放っておいた
相手は悪魔ちゃんの様子をうかがいながらついてくる
いつもは 小さな子鬼や人間もどきを 餌にしている悪魔ちゃんだが
時々悪魔ちゃんと 同じ種類の生き物に出会う事がある
この相手で5人目・・・
今まで出会った相手とは 必ず口喧嘩になり戦った
そして最後は 悪魔ちゃんの勝利で 終わりを迎えるのであった
その戦いの中で 悪魔ちゃんは色々な事を学んだ
自分が悪魔であると言う事
悪魔の反対に天使と言う生き物がいる事
その真中に人間と言う伝説の生き物もいる事
この世界は昔 悪魔と天使が戦い そして二つに割れてしまった事
その割れてしまった世界を1人の悪魔と1人の天使が結び付け 守っている事
その二人は愛し合っているらしいという事
ただ・・・
悪魔ちゃんには愛と言う物が分からないし
そんな話はどうでも良い事に思えた
悪魔ちゃんにとって いつも気になるのは 相手が友達になるのか
それとも 餌になるのかだけである

だが 今まで友達になった相手は1人もいない

この時までは 悪魔ちゃんにも その場の雰囲気を楽しむ余裕があった
あいつが2人の前に降り立つまでは・・・

悪魔ちゃんともう1人の子は 付かず離れずいつまでも歩いていた
悪魔ちゃんが振り返ると その子も立ち止まり悪魔ちゃんを睨らんだ
お互いに相手をけん制し 話す機会も襲う機会も無い

この時 悪魔ちゃんは相手の顔を睨みながら よく観察してみた
相手の子は 悪魔ちゃんと同じくらいの背格好で 人間の子供のようだ
長く薄い金色の髪に所々黒い毛が混っている
やせて綺麗な顔立ち
角は無く その代わりに 爬虫類の尻尾のようなものが生えていて
両腕には小さな黒い羽が生えていた
そして フリルの沢山付いた薄いピンクのワンピースを着ている

2人は 睨み合ったまま数分が過ぎた
ただ どちらかが隙を見せれば必ず戦いになるだろう
だが・・・
悪魔ちゃんは もう少しこの雰囲気を楽しみたかった
戦いで すぐに決着が付くのが残念だし
相手を殺した後に ほんの少し後悔のようなものが残るのも嫌だった

悪魔ちゃんは相手を観察しながら どうしようかと色々考えていた
""このまま睨みあうのもなんだし・・・ 話してみようかなぁぁ~""
と思い 1歩踏み出し その子に近づいてみた
するとその子は1歩引き 少しさがった
悪魔ちゃんとの距離を 保っているようである

その時 突然 雨が降り出した
悪魔ちゃんが生まれてから初めての雨で
最初は何が起こっているのか分からず 空を見上げた
そこには 雨の中でひっそりとこちらを伺う人影が浮かんでいた
その人影を見つけたとたん 悪魔ちゃんは背中が凍りつくのを感じた
恐怖である
恐怖は その人物が近づくにつれ大きくなり 悪魔ちゃんは身を引いた
「ひぃっ!!」
叫びとも付かない声をあげ
もう1人の子が逃げ出そうと後ろを向いたが
見えない手に縛られたのか いきなり硬直し動かなくなった
その人物は腕組をしたまま 地面にゆっくりと降りてきた
「こんにちは♪」 その人物は 楽しそうに言う
悪魔ちゃんは背筋に悪寒が走るのを押さえ
「こんにちは」と言い返した
悪魔ちゃんは 怖くなかった分けではなく めちゃくちゃ負けず嫌いだった
その人物は悪魔ちゃんの言葉に少し驚き そして 嬉しそうに笑う
その顔はぞっとするほど綺麗で 見ていると本当にぞっとした
見かけは大人の男のようだが しなやかで細い
短い髪は黒に近い褐色で鈍く光っている
額に黒い真珠のように光る一本の角があり 背中には大きな黒い翼があった
着ている服も黒い上下で金の刺繍のような飾りが付いている

その男は悪魔ちゃんにお辞儀をし もう1人の子に手招きをした
するとその子は何かに引かれるように するすると近づいてくる
その子の目は恐怖で見開かれ その口が「助けて」とつぶやいている

悪魔ちゃんは何を思ったのか 突然その男に襲い掛かった
もちろん 悪魔ちゃんに勝てるはずもなく 簡単にはじき返され
見えない手で 地面に押さえつけられた
その間 その男は少しも動く気配が無かったが
悪魔ちゃんの行動に 再度驚き また嬉しそうに笑っている
悪魔ちゃんは その男の余裕の顔にムッとした!
「くっそぉぉ~~!」と言い放ち 力任せに立ち上がると
「あんたなんか 大っ嫌いだぁぁ~~!!」と叫んだ
その途端 男の力がゆるみ 悪魔ちゃんは自由になった
男はさっきより さらに嬉しそうな顔をして 笑っている
悪魔ちゃんは その笑い顔を見て 余計にむかつき
「その にやけた顔が にくたらしいんだよっ!!」と言った
言った後に 後悔したが・・・ 遅かった
悪魔ちゃんは腕組みをして鼻をふん!!と鳴らした
めちゃめちゃ負けず嫌いである

男は おっ!と言う顔をして にっこり笑い
「君は 気が強いんだねぇ」
「僕は 好きだよっ」と言った
悪魔ちゃんは 好き と言う言葉に ドキリとし
""この人 あたしと友達になりたいのかなぁ""と思ったが
どうも その雰囲気から 馬鹿にされているのだと気づき
「喧嘩したいなら してやるよっ!!」と言い返した
言った後に 後悔したが また 遅かった・・・

男はくすり と笑い
悪魔ちゃんの言葉を無視して
今は腕の中にいる もう1人子の顔を見つめた
「綺麗な子だね」と男は言い 
恐怖と羨望のまなざしで見つめてくる その子の胸に爪を突き立てた

悪魔ちゃんは何故か咄嗟に 男の腕に飛びついた
自分でもそんなことをするとは思っていなかったが・・・
男はもっと思っていなかった 呆然として悪魔ちゃんを見ている
その黒光りする綺麗な瞳と目が合った悪魔ちゃんは
尻尾でその目を攻撃した
なぜなら 男に見つめられると怖くて嫌だったからである
男は素早くよけたが 少しだけ目の端をかすった
悪魔ちゃんのその行動が 男のプライドに傷をつけたようだ
その時 突然の稲光と共に雨が土砂降りになり
悪魔ちゃんは男の腕からすべり落ち しりもちをついた
その頭に稲妻が降りかかる 
「きゃぁぁ~!!」
と言う叫びと共に 悪魔ちゃんは稲妻に弾き飛ばされ 地面にたたきつけられた
悪魔ちゃんの体から煙が立ち昇っている
痛みのために 暫く動けない悪魔ちゃんだったが 顔を上げて男を見上げた
その姿に 男は少し気を良くし そしてまた もう1人の子の胸に爪を立てる
もう・・・
どうする事も出来ない・・・
悪魔ちゃんは その子が口から血の泡を出し
顔がみるみる変わって行くのを見ていたが
このままでは 自分も危ないと思い直し
痛みを我慢し飛び起きると すぐに全速力で走り出した

悪魔ちゃんは ただ 逃げることしか出来なかった
あいつの手の届かないところへ・・・
早く・早く
死に物狂いで走った
何処をどう走ったのか もう 分からない・・・
あいつとの戦いで 体は焼けるように熱く全身が痛みで悲鳴をあげている
あいつから逃げる事だけを一心に考えて ふらつく足で走っていた
""もう・・・"" ""だめ・・・""
そう思ったとき 目の前に洞穴のようなものを見つけ
ひとまずそこに 非難した・・・
息を潜めて・・・ あいつの気配を探る・・・ いない・・・ 
いつしか雨も小降りになっている事に 気がついた悪魔ちゃんは
そっと 息を吐く ""疲れたぁ・・・""
もう 何も考えたくない
ただ 疲れた体を休めていたいだけ
悪魔ちゃんは洞穴の壁に寄りかかり 目を閉じた
そして いつしか眠っていた・・・

悪魔ちゃんが眠って どのくらいの時間が経ったのだろう
ふと目を覚ますと 何かの気配がして 悪魔ちゃんはビックっと飛び起きた
すると そこに居たのは ちびでほわほわで
のんきな笑顔でこっちを見ている 1匹のくまだった!! 

""なんなんだぁぁ~? こいつは??!!""
と悪魔ちゃんが思ったのは言うまでも無い

これが 悪魔ちゃんと天使のくまちゃんの 初めての出会いなのであった



友達

その洞穴は 天使たちにとって特別な 場所だった

ごくまれに 天界でも悪魔が生まれる事がある
その悪魔を 魔界へ追放するために この洞穴を使っている
いつもは不可視の魔法で 悪魔には見えないはずだが
どういう訳か たまに迷い込んでくる悪魔がいる
そのため 天使達はこの洞穴を交代で監視している

この時 くまちゃんは たまたまこの洞穴にいた
他の天使に頼まれて 洞穴を監視していたのだ
ただ くまちゃんは 今まで悪魔を見たことが無く 又 戦士でもないので
監視役が勤まるのか くまちゃん自信が疑問に思っていたが
ほんの少しの間ならと 監視役を引き受けたのだった

そこに 突然 悪魔ちゃんが入って来た
くまちゃんは 少し驚いたが
悪魔ちゃんの様子が 尋常で無かったので 様子を見ていた
すると 悪魔ちゃんは くまちゃんには気づかず 壁に寄りかかり動かなくなった
くまちゃんは 恐る恐る近づき 悪魔ちゃんの顔を覗いてみた
まだ子供のような幼い顔 あちらこちらに焼けどの後があり
憔悴しきった様子で 眠っている
くまちゃんがすぐそばまで近づいても 起きる気配が無い
くまちゃんは どうすれば良いのか少し考えた
""このままじゃ 可哀想だわ""
""それに 悪魔じゃ無いかもしれないし・・・""
一抹の不安を覚えながら
くまちゃんは唯一得意な 癒しの魔法を使い 手当てをする事にした
くまちゃんは 悪魔ちゃんの傷を 時間をかけ丁寧に治してあげた
暫くすると 悪魔ちゃんは少し身動きした
起きるのかと思い くまちゃんは少し緊張し身を硬くした
しかし
悪魔ちゃんは""うぅ~~ん""と寝返りを打つと また すやすやと眠った
""可愛いぃ~~!!""
""こんなに可愛いんだもの やっぱり悪魔じゃないわよねっ""
くまちゃんは悪魔ちゃんの黒い角を 無視して そう思うと
にこにこ笑いながら 悪魔ちゃんの顔を見ていた

くまちゃんは しばらくの間 悪魔ちゃんの顔を見ていたが
交代の天使が来てはいけないと思い直し
悪魔ちゃんを 起こす事にした
「あのぉ~」 「起きたほうが良いですよっ」
「・・・・・・・・・」
悪魔ちゃんは すやすや寝ていて まったく起きる気配が無い
すると くまちゃんは
""きゃ やっぱり可愛いぃ""
""もう少し 寝かしてあげましょ""
と思い 又 悪魔ちゃんの顔をにこにこ見ていた

その少し後 交代の天使が来たが
くまちゃんは 今取り込み中で忙しいからと
訳のわからない言い訳で その天使を追い返した
 
それから 又暫くして 悪魔ちゃんが静かに目を覚ました。
悪魔ちゃんは くまちゃんに気が付くとびっくりして身を硬くしたが
くまちちゃんは悪魔ちゃんが寝ている間
ずっと そばで顔を見ていたので なんだか怖くなくなっていた
くまちゃんは「こんにちは(⌒∇⌒)」と 悪魔ちゃんに声をかけたみた
「こんにちは」と悪魔ちゃんも挨拶を返してくる
「傷は痛みませんか?」とくまちゃんが聞いてみると
悪魔ちゃんは はっ としたような顔をして 自分の体を見回した
もう 傷も痛みも無い・・・
あれほどの深手を負っていたにもかかわらず
体が回復していた事に 悪魔ちゃんは驚き
「あんた あたしに何かしたの?」と言い 睨んだ
くまちゃんはこくりとうなずき 「直してあげました」と言い 又 にこにこ笑う
すると 悪魔ちゃんは「それだけ? 他には?」と 益々睨みながら聞く
くまちゃんは少し考え 「そうねぇぇ~ 寝顔をみていたかなぁぁ~」と のんきに答えた
それでも悪魔ちゃんは
""こいつ 人の良さそうな顔をしてるけど 信用出来ない・・・""と思い
くまちゃんを用心深く観察して見た
だが どう見ても 人をだませるタイプとは思えず
くまちゃんの のんきな笑顔を見ていると なんだか力が抜けてきた

悪魔ちゃんは少し力が抜けて来ると あいつの事を思い出した
思い出すだけで 体が強張る
悪魔ちゃんは急いで 入り口に向かい 外の様子を伺ってみる
雨も無く 今の所いないようだ
「よかった・・・」とつぶやくと くまちゃんに向き直り
「あんた あたしと友達になりたい?」 とダメ元で聞いてみた
くまちゃんは 突然の事で少し驚いたみたいだったが
すぐに嬉しそうな顔をして 「うん♪」 とうなずいた
悪魔ちゃんは 思いもよらない くまちゃんの返事に かなり驚き
心臓が ばくばくしてしまった
「本当に友達になりたいの?」と悪魔ちゃんは聞きなおし
くまちゃんが答えるより先に 「じゃ なにして遊ぶ?」と 嬉しそうに笑ったのである

とうとう悪魔ちゃんに 初めての友達が出来た
ただ その相手は 悪魔の敵であるはずの 天使だった
しかし 悪魔ちゃんはくまちゃんが天使だと気づかず 友達にしてしまったのである。


次回へ続く----------++





よっしやぁぁ~~!!
やっと友達になれましたねぇぇ。。。
後少しのはず!! たぶん・・・ だったらいいなぁ(T∇T)
頑張ります。 まっててねぇぇ~~。。。



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